汚部屋脱出には、モチベーションをいかに維持できるかが重要なポイントとなります。やる気が出ない、どうしても終わらないという人は、モチベーションを保つコツを知り、片付けに取り組んでみましょう。片付けのやる気を出すにはどうすればよいのでしょうか。
この記事のもくじ
汚部屋片付け成功はまず始めることから

部屋が汚部屋化していると、片付けには、普通の部屋より多くの時間を要します。そのため、片付けにかかる手間と労力を考えただけで尻込みしてしまう人は多いのではないでしょうか。しかし、片付けたくないからとそのままにしても、いつまでたっても汚部屋から脱出できません。
分かっているのに汚部屋を片付けられない人は、片付けできない理由と向き合って、とりあえず片付けを始めてみましょう。
片付けできない理由はたくさんある
1人暮らしなら汚部屋は自分の問題であり、他人に迷惑をかけることはほぼありません。「誰にも迷惑をかけていないのだから、汚部屋放置しても問題ない」と感じる人は多いでしょう。
このような人の多くは、次のような理由で片付けを諦めています。詳細については後述するので、そちらを確認してください。
- 時間がない
- どこから片付ければいいかわからない
- 片付けても結局散らかる
このほか、疲れている、片付けのタイミングを探している、など言う人もいます。
人によっては病気が原因で片付けできない場合もあるため一概には言えませんが、これらは片付けられない原因そのものではなく、後付けの理由である場合が多いようです。
やらない理由と向き合う
片付けできない理由を連ねて汚部屋を放置する人は、片付けないことを正当化しています。まずは「片付けできない」と言い訳するのをやめましょう。
時間がないなら毎日少しずつでも掃除する、片付け方が分からないなら自分なりに調べるなど、自分から行動してみてはいかがでしょうか。片付けを始められない人は、できない原因を連ねるのではなく、原因を解消する努力が必要です。
片付けのキッカケをつくる
片付けが面倒、やりたくないと考えている人は、片付けに『良いイメージ』を与えて、きっかけを作りましょう。良いイメージを与えるとは、片付けによって得られるメリットを想像することです。「片付けは無意味ではない」「片付けするとよい事がある」と思えれば、片付けを始めるきっかけになるでしょう。
片付けできない理由

片付けできない理由は様々ある、というのは前述しました。思い当たる項目のある人は、なぜそれが片付け出来ない理由になっているのか考えてみてはいかがでしょうか。
時間の余裕がない
仕事や勉強が忙しい人なら、片付けの時間を取れないこともあるでしょう。しかし、実際のところ、片付けられないほど忙しい人はまれです。どんなに忙しい人でも5分程度の時間はあるでしょうから、「時間の余裕がないから」は片付け出来ない理由としては、不十分でしょう。
このように時間の余裕がないことを理由にする人は、仕事や人間関係に疲れている人が多いようです。
このような人は部屋の外で神経を使って疲れてしまうため、家では何もしたくなくなり、『オフモード』になります。「部屋を片付けるよりも、ゆっくり休みたい」と考えてしまうため、片付けの優先順位が下がり、汚部屋を放置してしまうのです。
どこから手を付けたらいいかわからない
物が散乱している汚部屋なら、どこから手を付けたらいいかわからなくなることがあります。手が付けられないことを理由に片付けない人は、片付けに対するマイナスイメージが大きく膨らんでいる人です。
このような人は、いざ部屋を片付けようとしても、目の前の物の量やひどい汚れに、怖気づいてしまいます。「片付けはものすごく大変」「すべての物を処分するのは無理」など悪い妄想が広がるため、片付けを始める前から諦めてしまうのです。
片付けても散らかってしまう
「片付けてもどうせすぐに散らかる」と考えている人もいます。このような人は、片付けを非生産的、時間の無駄と考えがちです。片付けに意義を見いだせないため、やる気は起こらないでしょう。
片付けに生産性や効率を考えすぎると、片付けは無意味に思えます。しかし、片付けしないことには汚部屋は綺麗になりません。片付けないから散らかる、散らかるから片付けないという悪循環に陥り、汚部屋化はどんどん進行するでしょう。
片付けのキッカケの作り方

片付け出来ない人が片付けに取り掛かるには、何らかのきっかけがあると容易かもしれません。ただし、何がきっかけになるかは人によって違うので、ピンとくるものを探してみるとよいでしょう。
キレイな部屋での生活をイメージする
汚部屋の片付けは手間や時間がかかるため、放置している人も多いでしょう。面倒くさい、大変そうだからやりたくないという人は、汚部屋が片付いた後の生活がどうなるかイメージしてみてはいかがでしょうか。
汚部屋が片付いて部屋がすっきりすれば、ゴミや不要物とは無縁になります。必要な物を探してあたふたすることもなく、清潔で快適な暮らしが手に入るのです。
片付いた部屋を具体的にイメージしにくいなら、インテリア本やブログをチェックしてみましょう。そこに載っている素敵な部屋を見れば、「こんな部屋にしたい」という具体的なイメージがみつかるかもしれません。片付け後の明確なイメージはやる気を起こし、片付けのモチベーションを保ってくれるでしょう。
部屋に人を招く予定を作る
汚部屋を人に見られたくないという気持ちは、誰もが持っているはずです。人を汚部屋に招待すれば、その羞恥心が片付けのやる気となってくれます。
「〇月〇日に来て」と言えば、その日までに片付けるしかありません。あれこれと理由を探している暇はないため、『どういう手順で掃除すればよいか』を具体的に考えるようになるでしょう。
引っ越しをする
どうしても汚部屋から脱出できないと感じたら、いっそ引っ越しするというのはいかがでしょうか。引っ越しすれば汚部屋そのものから離れられるうえ、全く新しい環境で再スタートできます。引越しで管理会社に退去申請を出したり、引っ越し業者に依頼したりすれば、嫌でも片付けせざるを得ない状況となるでしょう。
さらに、引っ越しは自分の持ち物と向き合う絶好のチャンスです。今まで自分がどんなゴミを溜め込んできたのかが分かれば、それまでの生活を改めたいと感じるかもしれません。引っ越しすればゴミや不用品を一気に処分できるため、身軽になって再出発できるでしょう。
まずはここから始めよう

汚部屋の片付けは、無計画にやっても終わりません。効率良く片付けを終えるには、どのように片付けを進めていけばよいのでしょうか。
最初はすぐ片付く場所から
片付けに取り掛かる際は、無理をせず、片付けやすい場所からスタートしましょう。
汚部屋の片付けには長い時間を要するため、モチベーションを保ち続けるのは容易ではありません。初めから欲張ってたくさん片付けようとすると、片付けに疲れてしまいます。「どんなに片付けても終わらない」という事実がやる気を減退させ、モチベーションは下がるでしょう。
そのような事態をさけるため、片付けはすぐに片付く場所から始めます。こうすれば「片付いた」という達成感が容易に得られ、片付ける爽快感や楽しさを感じられるでしょう。片付けを完遂するには、小さな成功を積み重ねるのが効果的なのです。
目立つ大きなゴミを取り除く
目立つゴミから取り除くことも、モチベーションをキープする秘訣です。例えば部屋に大きなダンボールや本の山があった場合、これらを失くせば明らかに部屋はすっきりします。
こうしたゴミを取り除くことも、達成感を得やすく、片付け出来たという自信につながっていくのです。大きなゴミがなくなって部屋がすっきりすれば、「もっとすっきりさせよう」と気分も盛り上がってくるでしょう。
飽きずに片付けを終わらせる方法

心理学者クレペリンが提唱した『作業興奮の原理』によると、やる気が出てくるのは物事を始めた5分後からだそうです。
ですから、やる気がでない時もあきらめず、あれこれと考える前に体をうごかしてみるとよいかもしれません。モチベーションを保ちつつ、飽きずに片付けを終わらせるにはどうしたらよいのでしょうか。
時間を区切って作業する
制限時間が設けられると、緊張感が生まれます。この緊張感はモチベーションを保つのに有効なので、テキパキと片付けに取り組めるでしょう。
人間がもっとも効率的に動けるのは、30分ほどと言われています。ですから片付けも30分を一区切りとすれば、高い集中力で片付けに取り組めるでしょう。
ただし、集中力を持って掃除するには、あちこち動き回ってはいけません。風呂場なら風呂場、トイレならトイレと場所を決め、中途半端にならないように注意が必要です。片付け前にはタイマーを準備して、初めと終わりを明確にしておくことをおすすめします。
好きな音楽を聴きながら片付ける
片付けにメリハリがないとだらけてしまうという人は、好きな音楽を聴きながら片付けてみてはいかがでしょうか。
音楽は耳のみを使うため片付けの邪魔になりませんし、片付けを退屈させません。アップテンポの曲を聴けば動きがリズミカルになり、動作がキビキビします。一方、スローテンポの曲は動きが穏やかになるため、丁寧な作業が求められる時にはピッタリでしょう。
どんな曲を聴くかで作業効率が変わるので、場所や状態に合わせて選曲を変えるとよいかもしれません。
小さな目標を達成していく
こちらは先述した『達成感』に通じる事項ですが、『小さな目標』を積み重ねると片付けが単調になりません。
部屋全体を一気にしようとすると一向に達成感を味わえないため、徐々にやる気が減退します。小さな目標を1つ1つクリアしていけば、片付けにメリハリが出て、楽しく感じるでしょう。
シンクがピカピカになれば、コンロ回りも綺麗にしたくなりませんか?片付けを飽きずに終えるには、小さな「できた」を積み重ねることが重要なのです。
キレイな部屋を維持することが重要

汚部屋の掃除や片付けが終われば、部屋は見違えるように綺麗になっているでしょう。しかし、片付けが終わったと油断していては、すぐに元の汚部屋に戻ってしまうかもしれません。
「汚部屋が綺麗になったから片付けは終わり」ではなく、今度は部屋をいかに綺麗に保つかが重要になるのです。部屋を再び汚部屋化させないためには、どうすればよいのでしょうか。
こまめに掃除をする
部屋がさほど汚れていない時は、簡単な掃除で終わります。
ところが汚れ具合がひどくなれば、掃除には多くの時間を掛けねばなりません。「掃除が面倒」「やりたくない」と考えれば、汚れ具合はさらに大きくなります。掃除をしないから汚れる、汚れているから掃除が大変になる、大変だから掃除したくないという悪循環に陥り、汚部屋化は一気に加速するでしょう。
これを防ぐには、「綺麗にしよう」という気持ちややる気が必要です。たとえば、物の置き場を決めて管理し、置きっぱなしや脱ぎっぱなしをやめるよう心がけて生活してみましょう。
ちょっとしたことに注意すれば、部屋を綺麗に保つのは、難しくはないのです。
掃除の日を設定する
部屋を綺麗に保つには、定期的な掃除が大切です。
掃除日を決めておけば、多少部屋が汚くなってもリセットできます。「やりたくない」「面倒くさい」という状態の前に手を入れられるのは、大きなメリットといるでしょう。
汚部屋化の悪循環に陥らないためには、少しずつでも掃除をする習慣をつけなければなりません。理想的には毎日掃除するとよいですが、時間がない人は、週2、3日でも有効です。掃除の曜日や日にちを決めておき、その日は必ず片付けに取り掛かるようにします。
定期的な掃除が汚部屋化の進行を食い止め、綺麗な部屋の維持に役立つでしょう。
まとめ
部屋が汚部屋化していると感じたら、あれこれ考える前に片付けに取り掛かってみましょう。「自分には片付けできない理由がある」と考えている人も、実はそれは言い訳なのかもしれません。部屋が綺麗になったらこうしたい、こんな部屋に住みたいなど具体的にイメージして、部屋の片付けに取り組んでみましょう。
また、片付けにはモチベーションが不可欠なため、モチベーションを途切れさせない工夫が重要です。小さな場所から片付けを始めるなどして、達成感と自信が得られれば、片付け完遂の大きな助けとなるでしょう。
片付けが終わったら、掃除習慣をつけることも重要です。小さな汚れが大きな汚れになる前に、できるだけ処理してしまいましょう。綺麗な部屋は、住み心地や快適さが格段にアップします。汚部屋に嫌気がさしている人は、思い切って片付けを始めてみてはいかがでしょうか。