畳を安く楽に処分する方法は?注意点も合わせて捨て方を解説

古くなった畳の処分にお困りではありませんか?

本記事では畳の処分を「安くする方法」と「楽にする方法」の2点に分けて解説しております。

ぜひ畳を処分する際の参考にしてください。

本記事の監修者

遺品整理士:目黒 大智


一般社団法人遺品整理士認定協会 認定遺品整理士(第 IS26076号) 年間1000件以上の不用品回収、遺品整理案件に携わる。「遺品整理・不用品回収の片付け業者 CLEAR-クリア-」代表取締役。詳しいプロフィール
目次

畳を処分する前のチェック項目

ではまず畳を処分する前に、「その畳は本当に処分が必要なのか?」を以下の情報と照らし合わせてチェックしましょう(※畳の張り替えを考えていない場合は、3の項目のみのチェックで大丈夫です)。

  1. 畳は約10年~15年は使用できる
  2. 畳床は寿命が長く、畳表はメンテナンスにより長期間使用できる
  3. DIY(日曜大工)で畳をフローリングに変えることも可能

それでは1項目ずつ順に解説していきます。

1.畳は約10年~15年は使用できる

畳の寿命は一般的に約10年~15年と言われており、「畳表」「畳床」「畳縁」の3つの部分で構成されています。

「畳表」は幾度も交換が可能ですので、畳の寿命の長さとは「畳床」の寿命に左右されると言っても過言ではないのです。

そのため畳の交換には畳の使用年数はもちろん、畳の部位ごとの劣化状況や使用年数も深く関わっていますので、場合によっては部分的な交換をするだけで用が足りる場合もあります。

畳の上を歩いた時に、「凹み」や「空気の入り」を感じた場合には、「畳全てを交換する必要がある」という判断の目安になりますので、確認してみましょう。

2.畳床は寿命が長く、畳表はメンテナンスにより長期間使用できる

畳が3つの部位で構成されていることは前述した通りですが、それぞれ寿命が異なりますので、順に見ていきましょう。

〇畳表(たたみおもて)

「畳表」は、使い始めて約3年が経過すると、表面が変色し、傷みが目立ってきます。

その場合は「裏返し」と言って、畳を裏返す作業(メンテナンス)を行うことで、さらに3年~5年ほどは使用できるようになるのです。

ただ注意点として、「裏返し」は1枚の畳につき1度しか出来ないので、裏返しを1度行っている畳に関しては、畳表を交換する「畳替え」が必要となります。

ちなみに「裏返し」の費用は、1畳あたり約4,000円、「畳替え」の費用は、1畳あたり5,000円~20,000円程が目安と言えるでしょう。

〇畳縁(たたみへり)

「畳縁」は、畳表の補強の目的で周囲に縫い付けてある部位で、「裏返し」の際には新調が必要です。

ですので、畳の部位の中では1番寿命が短い部分と言えます。

〇畳床(たたみどこ)

「畳床」は、使い方次第で20年、あるいは30年以上使用することも可能で、そのためには上記で説明した「畳表のメンテナンス」が必要不可欠です。

3.DIY(日曜大工)で畳をフローリングに変えることも可能

畳床が寿命を迎えたら、畳を新調するのではなく、フローリングにしてしまうのも1つの手でしょう。

近年では釘や接着剤が不要の「はめ込み式」のフローリング材も販売されており、手間としても畳表を剥がした上にフローリング材を置くだけなので、作業もすごく楽です。

作業の目安時間は、6畳間で約2時間程度ですので、休日の時間に余裕のある方にはオススメの方法と言えるでしょう。

 

安く畳を処分する方法

畳を処分する際はやっぱり「費用を安く抑えたい!」と思いますよね?

畳を安く処分する方法は以下の2種類があります。

  • 可燃ゴミとして処分する
  • 粗大ゴミとして処分する

つまり「自分で畳を処分する」ということになるのですが、処分ごとの手順や注意点がありますので、順に見ていきましょう。

可燃ごみとして処分する

まず1つ目は、畳を小さく切り刻んで可燃ごみとして処分する方法です。

〇メリット

  • 可燃ゴミとして処分するので、費用が安い

〇デメリット

  • 畳を細かくするのに、電動ノコギリなどの特別な器具が必要
  • 畳の処分量が多いと、ゴミの量が増え、ゴミ収集業者が引取ってくれない場合がある
  • 業者が引取ってくれない場合は、複数回に分けてゴミを処分しなければいけない

つまり可燃ゴミとして処分する際は、「安いが手間と時間がかかる」ということになります。

また道具も必要ですので、電動ノコギリを貸してくれる知人がいる場合や、労力が掛かっても安く畳を処分したい方にオススメの方法と言えるでしょう。

粗大ごみとして処分する

可燃ゴミとしての処分が困難な場合は、「粗大ゴミとして自治体に依頼する方法」があります。

自治体に依頼する際の手順は以下の通りです。

  1. 自治体のホームページにある「粗大ゴミ受付センター」にアクセスし、電話やネット申し込みをする
  2. コンビニ等で販売している、「有料ゴミ処理券」を購入する
  3. 必要事項を記載した「有料ゴミ処理券」を畳に貼り付け、指定された収集日に収集場所へと出す

以上が基本的な流れで、さらに下記の注意事項があります。

  • 畳は重量があり(1枚約30キロ)、収集場所まで運ぶのが大変
  • 畳1枚の処分費用が500円~1000円ほど掛かる
  • 回収されるまでに1週間以上かかる

つまり費用は安く済みますが、男手の確保や畳を運ぶ軽トラなどの用意はもちろん、地域ごとの処分ルールなども確認する必要があるのです。

自分で畳を処分する際の注意点

畳を自分で処分することの利点は「費用が安くなること」ですが、その際の注意点を以下にまとめましたので、ご確認ください。

  • 畳を自分で処分すると「手間」と「時間」がかかる
  • 畳の種類や量によっては「業者が回収してくれない」時がある
  • 粗大ゴミは回収に時間がかかるので、「地域の理解」が必要
  • 電動ノコギリや畳を運ぶための軽トラなど、「特別な工具や車」が必要

いくら値段が安くても、労力や時間がかかり過ぎては意味がありません。

ですので、これまでに説明してきた注意点をよく確かめた上で、「可燃ゴミとしての処分」や「粗大ゴミとしての処分」を選択するようにしましょう。

 

楽に畳を処分する方法

続いて「楽に畳を処分する方法」を3つの業者別にまとめました。

  1. 不用品回収業者に依頼する
  2. 畳屋に依頼する
  3. リサイクル業者に依頼する

各業者に依頼する際の利点や注意点もありますので、順に解説していきます。

1.不用品回収業者に依頼する

まずは「不用品回収業者に依頼する方法」です。

処分する畳の量が多い場合にオススメの処分方法と言えます。

〇利点

  • 重たい畳も全て、業者が部屋から運び出してくれる
  • 畳と一緒に、家具や家電なども回収してもらえる
  • 回収までの時間が早い(最も早ければ当日)

〇注意点(街中をトラックで走り、「無料」を謳う「不用品回収業者」には注意が必要!)

  • なんだかんだと理由をつけ、結局料金を請求される
  • トラックに積んだ後で料金を請求される
  • 料金を取った上に不法投棄される

不用品回収業者に依頼する際は、上記のトラブル等に巻き込まれないためにも、会社がきちんと存在しているか、料金プランなどが明確に記載されているかを確認してから依頼するようにしましょう。

2.畳屋に依頼する

畳を新しく張り替えたい方は、張り替えの時に「畳屋に処分を依頼する」ことをオススメします。

畳屋に畳の処分を依頼する際のメリットは以下の通りです。

  • 畳屋は畳の扱いにも精通しており、知識も豊富なので安心
  • 古い畳の処分にも慣れているので、悪徳業者のように不法投棄される心配もない
  • 畳の張り替えと処分が1度に出来る

畳屋で畳を処分する際の費用は、1枚当たり約2000円です。

しかしこれはあくまで目安で、利用する畳屋によっても異なりますので、回収してもらえるかどうかも含め、事前に確認するようにしましょう。

3.リサイクル業者に依頼する

ここまで畳の処分方法について解説してきましたが、畳は長わらや破砕わらとしてリサイクルすることも可能です。

リサイクルのため、費用に関して低価格で対応してくれることも多いのですが、ただ古畳を回収するリサイクル業者そのものが少なく、探すのが困難な所が難点と言えます。

そうした情報網があり、処分コストを可能な限り抑えたい方にオススメの方法です。

 

業者に依頼する際の注意点

業者に畳の処分を依頼することのメリットは「処分が楽なこと」ですが、その際に注意したいポイントは以下の3つです。

  1. 料金の確認
  2. 他社との相見積もり
  3. 許可証の有無

では順に見ていきましょう。

1.料金の確認

粗大ゴミの手数料に関しては自治体のホームページを確認すればすぐにわかりますが、回収業者や畳屋に依頼する際は、「見積もり」を出してもらう必要があります。

業者によっては、「出張費」「人件費」「運搬費用」など、「処分費用」とは別経費で料金が加算される場合もあるので、事前に確認することが重要です。

もし作業後に、事前に聞いていた料金とは違う法外な値段を請求されたら、消費者センターに相談することも視野に入れましょう。

2.他社との相見積もり

「相見積もり」とは、複数の業者に見積もりを取ってもらい、価格を比較することです。

1社だけではその業者が安いのか高いのか判断がつきませんので、必ず複数の業者から見積もりを取るようにしましょう。

そうすれば、適正な市場価格を把握することが出来ます。

また、他社の見積もり額を提示することで、業者との価格交渉も有利に行うことが可能です。

3.許可証の有無

業者に依頼する際は、ゴミの処理方法に合わせた「許可書」を有しているかの確認が必要です。

不用品回収業者ですと、市町村が許可をした「一般廃棄物収集運搬許可」が無ければ運搬は出来ません(※許可書の新規受付をしていない市町村もあり、その場合の業者は市町村の管轄となります。またそうしたトラックが「無料で不用品を回収します」、などと宣伝しながら回ることはありませんので注意しましょう)。

また、解体時に畳を「産業廃棄物」として出す時には、「産業廃棄物収集運搬業許可」を有する業者を選ぶ必要があります。

解体工事を請け負う会社が許可を持っている場合が多いので、工事の際に確認しましょう。

「無許可の業者に委託」すると、トラブル時に「依頼主まで罰則の対象になる」ので要注意です。

まとめ

畳を処分する際は、「安く処分する方法」と「楽に処分する方法」の計5つの処分方法があります。

  • 可燃ゴミとして処分する
  • 粗大ゴミとして処分する
  • 不用品回収業者に依頼する
  • 畳屋に依頼する
  • リサイクル業者に依頼する

畳の処分方法を値段の安さだけで決めてしまうと、思わぬ手間や時間、トラブルに巻き込まれてしまう場合がございます。

そうならないためにも、しっかりと各処分方法のメリット・デメリットを確認した上で、最適な処分方法を選択しましょう。

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