辞令や卒業・進学など、急な引っ越しの中で冷蔵庫が不要になることがあります。
限られた時間の中で効率よく冷蔵庫を処分する方法には、どのようなものがあるのでしょうか?
実は冷蔵庫の使用状況によって処分方法はいくつかに分かれますので、最適な処分を最短で見つけられる方法をご紹介します。
冷蔵庫は状態に合わせた処分方法を選択!
冷蔵庫の状態によって処分方法を変えたほうがお得になることをご存じでしょうか?
お使いの冷蔵庫はどのような状態ですか?
- 調子が悪い
- 買換えを考えていた
- 壊れてしまった
- 購入したばかり
- 数年経つがまだまだ使える
冷蔵庫の処分方法には、守らなければならないことがあります。状況に応じた正しい処分方法を検討してみましょう。
冷蔵庫は粗大ごみでは捨てられない
冷蔵庫は正しい方法で処分しなくてはなりません。
廃棄された冷蔵庫から有用な部分や材料を取り出して有効に活用するためと、フロンガスなど有害な物質を環境に影響を与えないように適切に処理するために定められています。
このため、冷蔵庫は自治体で廃棄することができません。
壊れた冷蔵庫は自分で運ぶか、収集してもらう
冷蔵庫は、粗大ごみとして自治体で処理することができません。
このため、冷蔵庫を廃棄する場合には、「自分で指定取引先へ運ぶ」または「運搬を依頼する」ことになります。
方法としては、お住いの市町村へ問い合わせるか、家電量販店へ問い合わせるのが一般的な方法となります。
冷蔵庫の家電リサイクル料金について
冷蔵庫のリサイクル料金は、以下の通りとなっています。製造元のメーカーによって料金が変わりますので、お使いの冷蔵庫のメーカーを確認しておきましょう。
- 170L以下 3,740円~(シャープ・東芝・パナソニック・日立・富士通・三菱)
- 170L以上 4,730円~(上記と同じ)
以上の料金とは別に収集運搬費がかかります。
収集運搬費は1,650円から、金額は利用する業者や持ち出す場所の状況によっても変わってきます。
まだ使えるならば、買取か希望者に譲るという方法もある
冷蔵庫が使える場合には、リサイクルショップで買取してもらうか、身近に使いたい人がいる場合には、その人に譲るという方法もあります。
もしくは、引っ越しまでの時間に猶予があるのならばフリマやオークションを利用したりすることもできるでしょう。
処分費の負担は使用者の義務、無料業者で高額請求のケースも
時々、自宅のポストに入って来る無料のチラシやスピーカーで放送しながら回る回収業者を利用しようと考える人がいるかもしれません。
しかし、この回収業者は正規の業者ではない場合が大半です。
使用者がリサイクル料金を支払って処分するのは、法律で定められた義務ですので、安易に利用しないようにしましょう。
業者の言いなりになった結果、高額な処分費用を請求されたという悪質なケースもあります。
壊れている場合の冷蔵庫の処分方法3つ
それでは壊れた冷蔵庫の処分は、どのようにしたらいいのでしょうか?
処分できる方法を3つ紹介します。
以下の方法ならば、さほど手間もかからずに処分が可能です。
費用は掛かりますが引き取りにも応じてくれます。それぞれの状況にあった方法を選択してみましょう。
①市町村への確認と支払方法と引取り手順
自治体では、冷蔵庫の廃棄は行っていませんが、指定取引場所や処分方法などを教えてくれるので、まずは問い合わせてみることをお勧めします。
家電量販店でも引取りを行っていますが、購入した店舗ではない場合など、処分だけお願いするのをためらってしまう方もいるでしょう。
そうした場合でも、上記の方法ならば気兼ねなく冷蔵庫を処分することが可能です。
〇指定取引場所まで運搬を依頼する
一人暮らしであっても、冷蔵庫はかさばるし重量があります。車を持っていたとしても一人で運ぶのは大変な作業です。
冷蔵庫の処分は持ち込むよりも運搬も併せてお願いするのが精神的にも肉体的にも負担が軽いでしょう。
このような場合には自治体の指定業者に運搬を依頼しましょう。
〇指定取引場所まで運搬を依頼する場合の手順
指定取引場所まで運搬を依頼する場合の手順について簡単に案内します。
手順は主に下記の通りです。
- 市町村で確認した指定回収業者に連絡
- 指定回収業者と引取り日の相談をする(支払方法も確認する)
- 引取り日、指定回収業者に冷蔵庫を渡す
- リサイクル料金と運搬費用を支払う
- 払い込み証明書を受け取る
②家電量販店への処分依頼と手続き方法
市町村へ冷蔵庫を処分するのと同じくらいの手間で処分が可能なのは、家電量販店へ依頼するケースです。
家電量販店でも、家電リサイクル法に基づいて冷蔵庫を回収する責任を負っているため、冷蔵庫の引き取りをしてくれます。
ただし、自店での購入と他店で購入した冷蔵庫について、費用負担が異なることが多いようです。
家電量販店へ処分を依頼するのは、冷蔵庫を購入した店舗にお願いする場合にしておいたほうが費用の負担は少なくなります。
しかし、家電量販店へ依頼するメリットは、来店申し込みするだけで全て手続きを済ませられることです。
土日祝日問わず、店舗が営業している時間ならばいつでも受け付けてくれますので、忙しくて平日に手続きをとれない場合などは積極的に利用してみましょう。
〇家電量販店で冷蔵庫の引き取りのみを依頼する方法
家電量販店で引き取りのみをお願いする方法は、以下の通りです。
- 家電量販店へ来店。
- 冷蔵庫の容量や回収場所の状況(運び出すのに困難な場所の有無など)を確認
- 回収引き取り日を相談する
- 家電リサイクル料金(リサイクル料+収集運搬費)+諸経費を支払う。
- 払い込み証明書を受け取る。
- 引き取り日、指定回収業者に冷蔵庫を渡す。
- 当日判断での発生経費がある場合は、この時に差額分を支払う。 (回り階段やエレベーターが狭くて冷蔵庫が搬出できないなどの特別な事情の場合など)
市町村で相談する場合と比べると、家電量販店は来店申し込みが基本ですが、その場で支払いと回収予定も決められ、手続きが一度に済むのでおすすめです。
③不用品と一緒に片付け業者へ依頼する方法
冷蔵庫だけでなく、他にも不要な荷物がある場合、片付け業者へまとめて依頼をするという方法があります。
もちろん冷蔵庫のみで回収してくれる業者も多くあります。
プロが行ってくれるので安心ではありますが、まとめて不用品を片づけるとなると、まとまった金額が必要になってきます。
しっかり見積もりをとって、自身の予算に合わせて業者を選ぶことが大切です。
〇不用品回収業者のサービスとは
冷蔵庫のほかに処分したいものがたくさんあるときは、不用品回収業者へ依頼するのが便利です。なぜならば以下のような便利なサービスを行っているからです。
1.選り分けサービス
必要なものと不要なものを依頼者の指示に従って仕分けするサービスです。
2.女性スタッフ
女性ならではの視点やきめ細やかな対応をしてくれます。女性の一人暮らしならば特に安心のサービスです。
3.リサイクル買取
リサイクル業者に依頼しなくても不用品回収業者へお願いするだけで不要なものとリサイクルの買取が一度に済ませられます。
費用は掛かりますが、上記のように回収から片付けまでしっかりと助けてくれますよ。
使用可能な冷蔵庫の処分方法3つ
これまで、壊れた冷蔵庫の処分方法について3つの方法をご紹介しました。
それでは、まだまだ使える冷蔵庫の場合にはどうしたらいいのでしょうか?
買ってまだ数年しかたっていない、使える冷蔵庫は処分するのはもったいないという気持ちがわきますね。
まだまだ現役で活躍させたい冷蔵庫を活かす方法3つをこれから紹介していきます。
①リサイクルショップで買い取ってもらう
まだまだ活躍できる冷蔵庫ならば、リサイクルショップで買い取ってもらいましょう。
処分するまでの時間的余裕がない場合には、即金可能なリサイクルショップは心強い味方となってくれます。
特に購入して日が浅い、上位機種の冷蔵庫ならば高値で買取もしてくれますよ。
リサイクルショップで高く売るポイント
冷蔵庫を高く買い取ってもらうにはいくつかのポイントがあります。
- 家電品を専門にまたは多く扱っているところを選ぶ
- 冷蔵庫の相場を調べておく
- 取扱説明書と付属品も一緒にしておく
- 値段が高くなる時期に売る
時期を待って高く売るのは、急いでいるときには不可能ですが、他の3つの方法はすぐにできることなので、ぜひ下調べと冷蔵庫の掃除はしておきましょう。
家電品を多く扱っているショップや冷蔵庫の相場を調べるには一括サイトを利用するのが一番です。
出張買取に来てもらう場合の手順
一括サイトを利用してリサイクルショップに出張買取に来てもらう場合の手順は以下のようになります。
- 一括サイトで申込み
- メールで日程と金額の連絡が来る
- 納得できるショップを選び返信する
- 予定日にリサイクル業者訪問、冷蔵庫の状態確認
- 冷蔵庫買取、譲渡書類にサインする
- 搬出
一括サイトに登録するために、事前に年式と付属品を確認しておきます。
ドアに製造年式が記載されたシールがついているので、容量と年式を控えておきましょう。
引き取り前日までに冷蔵庫内の食べ物は、片づけるか移動しておきます。またざっと冷蔵庫の中と外を拭いて掃除も済ませます。
②フリマやオークションで売る
冷蔵庫は、フリマやオークションでも売ることができます。
しかし、冷蔵庫の画像を準備および状態を明記するなど、出品までの準備がかかります。またすぐに買い手が見つかるという保証もありません。
そして、冷蔵庫はとても大きいので買主へ届けるための運送費もかかります。
また、搬送中に何らかの故障が起きないとも限らず、冷蔵庫をフリマやオークションで売ることはおすすめできません。
③友人や知人、掲示板を通して必要な人へ譲る
学生寮や単身者用の社員寮などに住んでいる場合、回りに冷蔵庫を必要とする人がいるかもしれません。
特に学生の卒業入学シーズンなどは、退寮する先輩の家電を後輩に譲ったといった話も聞きます。
以上のような場所では、普段から声を掛け合っておき、情報を共有しておくのも一つの方法でしょう。
冷蔵庫を必要とする人の話を、同僚や後輩から聞けるかもしれません。 また時間が少々かかるかもしれませんが、ジモティーなどのサイトを通じて募集をかけるのも一手です。
家電リサイクル法について
冷蔵庫は家電リサイクル法に基づいて再利用される対象品目の一つになっています。
指定された家電製品4品目から、再活用できる部分を取り出してリサイクルを行い、廃棄物を減量し資源を有効活用しています。
また、環境に配慮して悪影響を及ぼさないように処理しています。
家電リサイクル法は法律で義務付けられている
家電リサイクル法によって、小売業者は対象の家電製品4品目を回収し、指定引き取り場所へ運ばなくてはいけません。
また製造業者は作った対象の家電製品4品目を、再利用できるように処理しなくてはなりません。
このように家電リサイクル法は法律で義務付けられています。
家電リサイクル法の目的と必要性
家電リサイクル法が制定される前、廃棄された家電製品の大半は、再利用されることなく埋め立てられていました。
埋め立て処分されるだけだった家電製品に含まれる有効資源を活用することと、環境汚染が心配される埋め立てを解消するために2001年4月より施工されました。
家電リサイクル法の対象品目は4種類
家電リサイクル法の対象品目は「冷蔵庫」「テレビ」「エアコン」「洗濯機」の4種類です。
生活が多様化してきたこともあり、対象品目かどうか悩む家電も増えてきています。
例えばエアコンでは、持ち運べるポータブルクーラーや除湿器などは、エアコンに含めていいのか悩みますね。
対象品目に含まれるかどうか悩むときには、家電量販店へ尋ねてみましょう。
対象となる冷蔵庫の種類の中には車載冷蔵庫も
それでは、家電リサイクル法の対象となる冷蔵庫の種類にはどのようなものがあるでしょうか?
RKC一般財団法人家電製品協会によると以下のように説明されています。
家庭用機であれば事務所で使用されているものであっても家電リサイクル法の対象です
引用元:RKC一般財団法人家電製品協会
冷蔵庫や冷凍冷蔵庫の他に、保冷庫や保温庫(電気を使用するもの)、ワインセラーも含まれています。
大量に保管できる冷凍庫(チェスト・アップライト・引き出し式)、最近のアウトドアブームで注目されているポータブル冷蔵庫も対象です。
電気を使って冷やす機能のある冷蔵庫は、家電リサイクル法の対象となる場合があるので、処分するときには注意が必要です。
まとめ
いかがだったでしょうか??
今回は、冷蔵庫の処分方法について解説してきました。
壊れた冷蔵庫と活用できる冷蔵庫では、少し処分方法が異なります。
どうして処分したいのか、商品の状態はどうなのか?しっかり見極めることで。自身のあった処分方法が、見つかるはずです。
是非参考にしていただければ幸いです。