タンスは大きくて重く、一人では動かす事もままならない物です。
いらないタンスの処分方法を、できるだけ費用を抑える方法とできるだけ簡単に処分する方法とに分け、それぞれのメリット・デメリットを交えて紹介します。
大きくて動かせないタンスを処分する方法は全部で5つ
タンスとひとことにいっても、洋服タンスから婚礼タンスまでさまざまなものがあります。
処分する予定のタンスの数が少なくて作りが単純であるならば、自分で分解すれば処分費用は最小限で済みます。
しかし捨てるタンスの数が複数あり、複雑なつくりのものが混じっているのならば分解するよりもまとめて回収してもらう方が、費用は掛かりますが手間がかからずに済みます。
以上を踏まえたタンスの処分方法は全部で5つです。
- 分解して燃えるごみで出す
- 自治体へ粗大ごみとして回収してもらう
- 不用品回収業者で回収してもらう
- リサイクルショップに買取をお願いする
- フリマオークションで売る
タンスの数や造りに応じて処分方法を考えてみましょう。
費用を抑えて処分する方法
費用を抑えてタンスを処分するには、分解してサイズダウンし、燃えるゴミとして捨てる方法があります。
タンスの作りは木材が大半ですので、枠組みなどはダボと呼ばれる円柱型の杭のような部品と接着剤で作られています。
その為、シンプルなつくりのタンスならば、自分で分解することも可能です。
自宅に分解に適した工具を持っているならば、挑戦してみてもいいでしょう。
手間をかけずにできるだけ簡単に処分する方法
処分する予定のタンスが複数ある場合には、分解するよりも専門の回収業者に依頼した方が、手間がかからず楽に捨てることができます。
特に昔の婚礼タンスなどは引き出しや装飾に金具が使われていることもあり、分解するほうが手間になることがあります。
このような場合には、自治体で粗大ごみとして出す、または不用品回収業者に処分を依頼するか、リサイクルショップに買取をお願いするほうがいいでしょう。
工具の扱いに慣れているなら分解して小さくする
つくりがシンプルで装飾などの金具がないタンスならば、自分で分解してしまうほうが処分費用が少なくて済みます。
しかし、分解するためにわざわざ工具を購入するのであれば、回収業者に依頼するほうが費用はかかりません。
タンスを分解して処分を考えている場合には、分解できる工具を持っている場合か、購入した工具を今後使う予定がある場合のみにしたほうがよさそうです。
普段から工具の扱いに慣れている場合ならば、分解するのにもさほど手間を必要としないでしょう。
タンスを分解して燃えるゴミで出す
タンスは、ねじを緩めて、タガネとハンマーで接合部分をたたくと割と簡単に外すことができます。
外しにくい接合部分にはバールをねじ込んでテコの応用でねじればいいでしょう。
分解したら、指定のサイズまで小さく切ります。 長年使用してきたタンスの場合には、ねじの頭がつぶれている場合もあります。
専用の道具がホームセンターに販売されていますので、分解する前にねじの状態を確認しておくといいでしょう。
メリット
- 燃えるゴミとして処分できるので費用がかからない
- 分解したものを使ってDIYで新しく作れる
- 小さくすれば、場所を取らずにゴミの日までの保管が可能
デメリット
- 分解するためのスペースの確保が必要
- 木片が飛び散るので周りをビニールシートで養生する必要がある
- 電動工具を使うため、騒音に気をつかう必要がある
工具の扱いに慣れていて、分解するタンスがシンプルなつくりで尚且つ1棹程度と少なめであるならば、分解して燃えるゴミで出すのも検討してみて良いでしょう。
どんな工具で分解すればいいか
タンスを分解するのに必要な工具は以下のようなものがあると便利です。
- タガネ
- ハンマー(ゴム)
- バール
- インパクトドライバー
- ビニールシート(ブルーシート)
- 軍手
- のこぎり(電動のこぎりがあればもっと早い)
インパクトドライバーや電動ノコギリなどは、ホームセンターによってはレンタルを行っているところもありますので、検討してみるのもいいかもしれません。
取り扱いメーカーによりますが、インパクトドライバーは500円、丸ノコは500円から借りることができます。
工具を扱う場合に注意すること
工具を使う場合には、飛び散る木片で周囲を傷つけないようにビニールシートなどで覆いましょう。
電動工具を使う場合には、取り扱い説明をきちんと確認し、怪我に十分に注意します。
また電動工具を扱うと騒音が出ますので、賃貸に住んでいる場合には、管理会社に工具を使ってもいいかの確認と、近所の方に一声かけるなどの配慮が必要となるでしょう。
タンスをそのままの状態で処分する方法
処分する予定のタンスが複数ある、分解する工具を持っていない場合には、タンスをそのままの状態で専門の回収業者に引き取ってもらいましょう。
タンスを回収する方法には、以下の4つの方法があります。
- 自治体へ粗大ごみとして回収してもらう。
- 不用品業者で回収してもらう
- リサイクルショップに買取をお願いする
- フリマ・オークションで売る
それぞれの特徴とメリット・デメリットについて解説します。
自治体へ粗大ごみとして回収してもらう
不要なタンスを自治体へ粗大ごみとして回収をお願いする場合の、大まかな処分の流れは以下のようになります。
- 粗大ごみ連絡センターへ連絡する(電話・FAX・インターネットなど)
- 「粗大ごみの種類(この場合はタンス)・個数・出す予定の地域」を伝える
- 「収集日・受付番号・処理手数料額・排出場所の案内」がある(控えておくこと)
- コンビニなどで指定された処理手数料額分の支払いを行い、納付済みの証書を受け取る
- 指定日・時間までにタンスに証書を張り付け、排出場所へ出す
自治体でタンスの回収を依頼すると回収までに2週間程度かかることがあります。
メリット
- タンスの処分費用は数百円から二千円程度で済む
- 自宅近くまで回収に来てもらえる
デメリット
- 回収まで数週間待つこともある
- 自分で自宅から運び出しておく必要がある
自治体へ回収をお願いするのは、処分費用が最小限で済むのがメリットですが、回収する時期や指定回収場所までは自分で運び出さなくてはならないなどの制限があります。
不用品回収業者で回収してもらう
処分したいタンスが複数ある場合、指定場所へ一人で運ぶには無理があります。その場合には不用品回収業者にお願いするのが最適です。
連絡するだけで、回収業者が自宅まで来て全て行ってもらえます。回収予定日まで待つ必要もありません。
不用品回収業者にお願いする場合の大まかな流れは以下のようになります。
- 不用品回収業者に連絡する
- 現場で直接、専門スタッフが無料で見積
- 費用に納得した後、作業日を打ち合わせ
- 作業日に搬出し、清算
タンス以外の不用品とまとめて処分をお願いできるのも助かりますね。
メリット
- タンスを運び出す手間が不要
- 希望日に回収してもらえる
デメリット
- 費用がかかるので、お願いするときは相見積もりする
- 悪質な回収業者も存在する
不用品の仕分けサービスなどをお願いすると数万円かかることもありますが、軽トラックへの不用品搬出のみであれば1万円台ですみます。
見積は無料で行ってもらえますし、費用を抑えるための相談にも真摯に乗ってくれる業者さんもありますので、まずは気軽に相談してみるといいですね。
また、悪質な回収業者もいるので、必ず相見積もりを取ることが大事です。
リサイクルショップに買取をお願いする
処分したいと考えているタンスが、「新しい」・「有名メーカー品」など、価値がありそうな場合には、リサイクルショップに買取を依頼する方法もあります。
有名メーカーのタンスだけでなく、ノーブランド品も買取してくれるところがあります。
このようなタンスを処分しようと考えているならば、リサイクルショップで売ることを検討してみるといいでしょう。
リサイクルショップで買い取ってもらう大まかな手順は、以下のようになります
- 買取を申し込む
- 自宅で品物の査定・納得いけば買取成立
- 運び出す
高く買い取ってもらうポイントは、コンディションといわれます。
一括見積サイトなどを利用して買取金額を調べ、見積前にはきれいに掃除しておくといいでしょう。
メリット
- 自宅まで回収に来てもらえる
- 不用品がお金になる
デメリット
- 状態によっては、処分費用がかかることも
- 家具の買取に強いショップが近くにない場合もある
不用品回収業者と同様に出張買取に来てもらうことができれば、自分で運び出す手間なく、しかも現金に変えることができます。
しかし、近隣に家具に強いリサイクルショップがない場合には、希望通りの値段で売れないこともあります。
フリマやオークションで売る
近くに家具の買取に強いリサイクルショップがない、買取額に納得いかないなどの場合には、自分でフリマやオークションで売るという方法もあります。
売れるまでのハードルが高いのが難点ですが、オークションを利用して高く売れる可能性があります。
オークションの利用経験があるならば、利用してみるのはいかがでしょうか。
メリット
- リサイクルショップよりも高く売れる可能性がある
- 値段が上がる楽しみがある
デメリット
- 利用経験がないと、出品するまでのハードルが高いため、難しい
- 売れるまでの時間がどれだけかかるかわからないため、即金性に欠ける
- 専門の配送業者を手配する必要がある(宅配業者では送れない)
オークションで売るにはさまざまな手続きが必要です。
画像を用意し、傷の箇所や詳細などを明記する必要があります。
手間がかかる分、売れた時の醍醐味を味わうこともできるでしょう。
安心して頼める不用品回収業者の選び方
総合的に、手間や時間を考えるとお手頃に利用ができる、不用品回収業者にお願いする事が1番オススメです。
そこで不用品回収業社の選び方をお伝えします。
良い不用品回収業者かどうかを見分けるには、まずお願いしたい回収業者のホームページを確認しておきましょう。
- 無料の表記がない
- 料金形態がわかりやすく記載されている
- 実際の作業内容が紹介されている
- 口コミ、評価が高い
どの作業内容にどのくらいの費用が掛かるか?
どんな仕事をお願いできるのか?
これらがきちんと表記されているところを選ぶと安心でしょう。
無料という業者には注意する
最近では無料のチラシを配ったり、「無料で回収します」とアナウンスを流して、トラックで回収に来る業者の多くは無許可で行っているところが大半です。
無料だからと安易に依頼してしまい、法外な処分費用を請求されるといったケースが後を絶たないために、環境省や政府の広報では正しい処分を呼び掛けています。
環境省:廃家電や粗大ごみなど、廃棄物の処分に「無許可」の回収業者を利用しないでください!http://www.env.go.jp/recycle/kaden/tv-recycle/qa.html
このような業者を利用しないように注意しましょう。
まとめ
今回はタンスの処分方法について紹介してきました。
タンスの処分は思い切って行わないと、なかなかできない大仕事ですよね。
面倒なものですが、処分する予定日さえ決めてしまえば、あとは何とかなるものでもあります。
うまく業者に助けてもらいながら、無理のない範囲で片づけてしまいましょう。