不用品回収を始めるにはどんな許可がいる?粗大ごみ処分で必須の必要な許可とは

不用品回収を業者に依頼する際や、自分で事業を始めたいと考える際に必ず関わってくるのが「許可」です。不用品の中には再販可能な品や、家庭から出る粗大ごみ、企業から出る事業系ごみなどさまざまな種類があり、それぞれに必要な許可が法律で定められています。無許可で営業すると高額な罰金や不法投棄などのリスクがあり、依頼者まで責任を問われるケースもあるため注意が必要です。

本記事では、不用品回収に必要な許可の種類や取得方法、依頼者が業者を選ぶ際の確認ポイントまで、分かりやすく解説いたします。

本記事の監修者

遺品整理士:目黒 大智


一般社団法人遺品整理士認定協会 認定遺品整理士(第 IS26076号) 年間1000件以上の不用品回収、遺品整理案件に携わる。「遺品整理・不用品回収の片付け業者 CLEAR-クリア-」代表取締役。詳しいプロフィール
目次

不用品回収で必須となる3種類の許可

不用品回収業を営むには、扱う対象に応じた許可が必要です。主に「古物商許可」「一般廃棄物収集運搬業許可」「産業廃棄物収集運搬業許可」の3種類で、適切に取得しないと法律違反となります。

不用品を買取・販売するための「古物商許可」

不用品回収業を行う場合、回収したものの中には再利用や再販が可能な品物が含まれます。例えば、まだ使える家具や家電、ブランド品などを買い取り、リサイクルショップやネット販売で販売するケースです。このとき必須となるのが「古物商許可」です。

古物商許可は都道府県の公安委員会に申請して取得するもので、盗品の売買を防ぐ目的で定められています。申請には住民票や誓約書、営業所を証明する書類などが必要で、数万円の手数料がかかります。許可を得た業者は、取引記録を保存する義務があり、顧客にとっても安心の基準となります。

古物商許可を持つことで、不用品回収と買取の両面から収益を得られるため、事業の幅を広げる重要な要素といえます。逆に、この許可がないまま中古品を売買すれば法律違反となり、罰則を受ける可能性があります。

家庭の粗大ごみを扱う「一般廃棄物収集運搬業許可」

家庭から出る粗大ごみや生活ごみを回収・運搬するには「一般廃棄物収集運搬業許可」が必要です。この許可は市区町村が発行しており、自治体ごとに管理されています。家庭ごみは住民の生活に密接に関わるため、許可がなければ一切取り扱うことができません。

許可を得るには、安定した処理先を確保していることや、適切な車両や人員を備えていることなど、厳しい条件を満たさなければなりません。新規での許可取得は難しく、自治体によっては既存業者のみを指定している場合もあります。そのため、多くの不用品回収業者は自治体の許可業者と提携して業務を行っています。

無許可で家庭ごみを扱うことは廃棄物処理法違反となり、業者はもちろん依頼者もトラブルに巻き込まれる恐れがあります。一般廃棄物収集運搬業許可を持つ業者に依頼することは、適正な処分を保証する上で欠かせません。

事業活動で発生するごみを扱う「産業廃棄物収集運搬業許可」

会社や店舗、工場などの事業活動で発生する廃棄物を取り扱う場合には「産業廃棄物収集運搬業許可」が必要です。対象となるのは、廃プラスチック、金属くず、ガラス、建設現場の廃材など多岐にわたります。

これらの廃棄物は環境への影響が大きいため、専門的な知識と設備を持つ業者しか扱えません。許可を取得するには、都道府県に申請し、講習を受講した上で審査を受ける必要があります。さらに、運搬車両の構造や処分先との契約も確認されます。

産業廃棄物収集運搬業許可は都道府県ごとに発行されるため、複数の地域で活動する場合はそれぞれの自治体で許可を取得しなければなりません。この許可を持たずに事業ごみを回収すると廃棄物処理法違反となり、厳しい罰則が科される可能性があります。事業者にとっても、信頼できる許可業者に依頼することが法令遵守と環境保護の両面で重要です。

無許可で不用品回収を行うリスクと罰則

不用品回収を許可なく行うことは法律違反であり、業者だけでなく利用者にとっても大きなリスクがあります。罰則や環境問題、さらには依頼者の責任にも関わるため、正しい理解が欠かせません。

許可なし営業による法律違反と罰金の可能性

不用品回収を行うには、古物商許可や廃棄物収集運搬業の許可などが必要です。これらを持たずに営業することは廃棄物処理法や古物営業法に違反し、法律で罰せられる行為です。例えば、無許可で家庭ごみを収集した場合は、5年以下の懲役または1,000万円以下の罰金といった重い処罰が科される可能性があります。

また、古物商許可を持たずに買取や販売を行った場合も、懲役や罰金の対象となります。こうした違反行為は業者だけでなく、依頼者の信頼や生活にも悪影響を及ぼします。特に「格安で回収します」と宣伝する無許可業者は、法令を無視していることが多く、料金トラブルにも発展しがちです。

許可を持つ正規業者は見積もりや契約内容を明確に提示し、適切な処理ルートで廃棄物を処理します。安全かつ安心して依頼するためには、許可の有無を必ず確認することが重要です。

不法投棄や処分違反による環境問題

無許可業者に不用品を依頼した場合、回収したごみが適切に処分されず、不法投棄されるケースが少なくありません。山林や河川、空き地に捨てられると、景観を損なうだけでなく、害虫や悪臭の発生、さらには土壌や水質汚染といった深刻な環境問題を引き起こします。

不法投棄は廃棄物処理法で厳しく禁じられており、発覚すれば業者には刑事罰が科されることもあります。また、無許可業者は処分場との正式な契約を持っていないことが多く、処理ルートが不透明です。結果的に回収料金を安く見せかけながら、不正な処分で利益を得ている場合があります。

環境への負担を減らすためにも、適切な許可を持ち、自治体のルールに従って廃棄物を処理している業者を選ぶことが大切です。利用者自身が安さだけで業者を選んでしまうと、知らぬ間に環境破壊に加担してしまう危険があるのです。

依頼者も責任を問われるケースがある

無許可業者に不用品回収を依頼すると、依頼者自身も責任を問われる可能性があります。廃棄物処理法では、排出者責任という考え方が定められており、ごみを出した人にも適切に処理されるよう配慮する義務があります。もし依頼した業者が不法投棄を行えば、調査の過程で依頼者にまで疑いがかかり、事情聴取や罰則の対象になることもあります。

また、無許可業者による高額請求や契約トラブルに巻き込まれるケースも多く報告されています。正規の許可業者に依頼すれば、契約書や領収書が発行され、処分ルートも明確であるため安心です。

依頼者ができる対策としては、事前に公式サイトや見積書で許可番号を確認すること、自治体が公表している許可業者リストを利用することが挙げられます。自らを守るためにも、信頼できる業者を見極めて依頼することが非常に重要です。

不用品回収に必要な許可の取得方法

不用品回収業を始めるには、対象となるごみに応じて許可を取得する必要があります。古物商許可と廃棄物収集運搬業許可では申請先や要件が異なるため、それぞれの流れを理解して準備を整えましょう。

古物商許可を申請する手続きと流れ

不用品を買い取って再販する場合には、古物商許可が必ず必要です。この許可は都道府県の公安委員会に申請し、管轄の警察署で手続きを行います。申請の流れはまず、営業所の住所や業務内容を記載した申請書を作成し、必要な添付書類をそろえることから始まります。

添付書類には住民票、誓約書、身分証明書、事務所の賃貸契約書などが含まれます。法人の場合は登記事項証明書も必要です。申請手数料は約1万9千円で、審査期間は40日前後が一般的です。審査に通れば公安委員会から古物商許可証が交付され、営業を始められるようになります。

許可を得た後は、取引した商品の内容や取引相手を帳簿に記録して保存する義務があります。これにより盗品の流通を防止し、健全な取引を維持することができます。中古品を扱う事業者にとって古物商許可は欠かせない基盤であり、信頼を得るための大切な要素です。

一般廃棄物・産業廃棄物許可の申請方法と注意点

家庭ごみや事業ごみを扱うには、それぞれ「一般廃棄物収集運搬業許可」または「産業廃棄物収集運搬業許可」が必要です。まず一般廃棄物収集運搬業許可は、市区町村ごとに申請するもので、住民の生活に直結するため取得のハードルが非常に高いのが特徴です。

自治体によっては新規の許可を出さず、既存業者だけが指定されている場合もあります。そのため、多くの個人事業主や新規業者は、許可を持つ業者と提携して家庭ごみを処理しています。一方、産業廃棄物収集運搬業許可は都道府県に申請し、比較的取得しやすいとされています。

申請には、講習会の受講修了証、処分先との契約書、運搬用車両の車検証などが必要です。審査では、処分ルートの確保や事業計画の適正さが確認されます。また、産業廃棄物許可は都道府県単位で発行されるため、複数の地域で営業する場合はそれぞれ申請が必要です。いずれの許可も申請準備に時間と費用がかかるため、早めの行動と計画性が求められます。

【依頼者向け】業者が許可を持っているか確認する方法

不用品回収業者に依頼する際は、その業者が必要な許可をきちんと持っているかを確認することが大切です。公式サイトや見積書、自治体の公開情報を利用すれば、安心して任せられる業者かどうかを判断できます。

公式サイトや見積書で許可番号をチェックする

信頼できる不用品回収業者は、自社の公式サイトや見積書に必ず許可番号を明記しています。例えば、古物商許可であれば「東京都公安委員会 第〇〇号」といった形で表示され、廃棄物収集運搬業許可も「〇〇市一般廃棄物収集運搬業 許可番号〇〇」と記載されます。

これらの情報が見やすく掲載されているかどうかは、業者の透明性や信頼性を測る大切なポイントです。逆に、許可番号の記載がない業者は、無許可営業の可能性があり注意が必要です。見積書を受け取る際にも、料金明細とともに許可番号や担当者名が記載されているかを確認しましょう。

許可情報を公開している業者は、適正な処分ルートを持っているため、依頼者も安心して利用できます。公式サイトや書面にしっかりとした情報があるかをチェックすることは、悪質業者を避ける有効な手段となります。

自治体の公開リストや許可証で確認する

業者の信頼性を確認するもう一つの方法は、自治体が公開している許可業者リストを参照することです。各市区町村や都道府県の公式サイトでは、一般廃棄物収集運搬業や産業廃棄物収集運搬業の許可業者一覧が公開されています。依頼予定の業者名を検索し、正式に登録されているか確認すれば安心です。

また、見積もりや契約の際に、業者に直接許可証の提示を求めるのも有効です。正規の業者であれば、許可証を速やかに提示してくれるはずです。許可証には許可番号、発行機関、許可の有効期限などが記載されており、更新状況も確認できます。

もし提示を渋ったり、番号が不明確であれば注意が必要です。自治体や公的な情報源を活用することで、無許可業者を見分けやすくなり、料金トラブルや不法投棄のリスクを避けることができます。

まとめ

不用品回収を行うには「古物商許可」「一般廃棄物収集運搬業許可」「産業廃棄物収集運搬業許可」など、扱う対象ごとに必要な許可を取得しなければなりません。無許可で営業すると法律違反となり、罰金や懲役だけでなく、不法投棄による環境問題や依頼者まで責任を問われるリスクがあります。

許可を取得するには警察署や自治体への申請が必要で、手続きには時間と費用がかかりますが、正しく営業するためには欠かせません。

依頼者が業者を選ぶ際も、公式サイトや見積書に許可番号が記載されているか、自治体の公開リストに登録されているかを必ず確認しましょう。安心して依頼できる業者を見極めることが、トラブル回避と適切なごみ処理につながります。

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