葬儀屋に遺品整理は任せられる?葬式後に葬儀社へ相談するメリットと注意点

葬式後は役所手続きや相続の準備など、短期間で多くのことを進めなければならず、遺品整理まで手が回らない方も少なくありません。そのため、「葬儀屋に遺品整理も任せられるの?」と悩む方が増えています。実際、葬儀社は提携する遺品整理業者を紹介してくれることが多く、安心して依頼できる環境が整っています。しかし、費用が割高になる場合やサービス内容に制限があるなど、注意すべき点も存在します。

この記事では、葬儀屋へ遺品整理を相談するメリット・デメリット、費用相場、確認すべきポイントまで、わかりやすく解説いたします。

本記事の監修者

遺品整理士:目黒 大智


一般社団法人遺品整理士認定協会 認定遺品整理士(第 IS26076号) 年間1000件以上の不用品回収、遺品整理案件に携わる。「遺品整理・不用品回収の片付け業者 CLEAR-クリア-」代表取締役。詳しいプロフィール
目次

葬儀屋は遺品整理に対応しているの?知っておくべき基本知識

葬儀屋の多くは遺品整理の相談に応じていますが、実際の作業は提携している専門業者が行うことが一般的です。そのため、サービス範囲や料金は葬儀社によって異なります。まずは仕組みを正しく理解することが大切です。

葬儀社が対応できる遺品整理サービスの範囲

葬儀社が対応できる遺品整理サービスの範囲を知っておくことは、安心して相談するために欠かせません。葬儀社は、遺族が抱える負担を減らすために遺品整理の窓口となり、必要に応じて提携する専門業者を手配します。実際には「作業の手配」「希望内容のヒアリング」「供養サービスの手続き」などが葬儀社の主な役割です。

また、一部の葬儀社では思い出の品の合同供養やお焚き上げサービスにも対応しており、葬儀の流れから自然に依頼できる点もメリットです。さらに、葬儀後は役所手続きや四十九日法要など多くの業務に追われるため、葬儀社が窓口となることで遺族の心理的な負担が軽減されます。

ただし、葬儀社自体が遺品整理業務の許可を持っているわけではなく、あくまで専門業者へ橋渡しする役割である点を理解しておく必要があります。

実作業は提携業者が行う仕組みと役割

葬儀社に遺品整理を相談すると、多くの場合、提携する遺品整理業者が実際の作業を担当します。この仕組みを知っておくことで、依頼時の不安を減らせます。葬儀社は遺族の要望をまとめ、現場に合った業者を選定します。一方、提携業者は仕分け・搬出・不用品処分・清掃など、現場での作業全般を担当します。

特に大量の荷物がある場合や、孤独死による特殊清掃が必要なケースでは、専門技術を持つ業者の関与が欠かせません。また、業者によっては買取サービスや供養対応なども行い、遺族の負担軽減に役立ちます。

ただし、葬儀社を経由すると仲介手数料が加算される場合があるため、費用が直接依頼より高くなる可能性があります。仕組みを理解したうえで、必要であれば提携業者の情報も自分で確認することが安心につながります。

葬儀屋に遺品整理を相談する際に起こりやすい誤解

葬儀屋に遺品整理を相談する際には、いくつか誤解が起きやすいため注意が必要です。まず「葬儀屋が自社で遺品整理作業をしてくれる」と思われる方が多いですが、実際には提携する専門業者が行うケースがほとんどです。この誤解により、作業内容や仕上がりに対する認識のズレが起きることがあります。

また「葬儀社を通すと必ず最安になる」という思い込みも誤解の一つです。葬儀社の紹介は安心感がありますが、仲介費用が加わる場合は直接依頼より高くなることもあります。

さらに「葬儀社なら必ず供養もしてくれる」と考えがちですが、供養やお焚き上げに対応していない葬儀社も存在します。事前に確認しないと後のトラブルにつながりかねません。これらの誤解を避けるためには、サービス範囲・費用・担当業者の情報を事前に確認し、納得したうえで依頼することが大切です。

葬儀屋へ遺品整理を相談するメリット

葬儀屋に遺品整理を相談することで、葬式後の手続きと合わせて必要な作業を一括で進められるため、遺族の負担が大きく減ります。また信頼できる提携業者を紹介してもらえる点や、精神的な支えになる点も大きな魅力です。

葬式後の手続きと一緒に依頼できて負担が軽くなる

葬儀屋へ遺品整理を相談するメリットのひとつは、葬式後のさまざまな手続きと並行して作業を進められるため、遺族の負担を大きく軽減できる点です。葬儀後は役所の届け出、相続の手続き、法要の準備など、多くの作業が発生し心身ともに疲れやすい時期です。

葬儀屋に相談すれば、遺品整理の段取りや業者手配を任せられるため、自分で探したり比較したりする手間が省けます。また、葬儀社は遺族の状況をよく理解しているため、スケジュール調整や必要なサポートもスムーズです。

さらに、手続きと遺品整理を同じ窓口で進められることで情報共有がしやすく、トラブルも起こりにくくなります。このように、葬儀屋へ相談することで「やるべき作業の整理」「時間の節約」「精神的な負担軽減」が同時に実現できる点は大きなメリットです。

信頼性の高い提携遺品整理業者を紹介してもらえる

葬儀屋に相談するメリットとして、信頼できる提携遺品整理業者を紹介してもらえる点は非常に大きいものです。遺品整理業者の中には、許可を持たない業者や追加料金トラブルを起こす悪質な事例もあるため、初めて依頼する人にとって業者選びは難しい作業です。

葬儀社はこれまで多くの遺族の依頼に対応しており、実績のある業者を把握しています。そのため、実務能力やマナーが信頼できる業者を紹介してもらえる可能性が高く、安心して依頼できます。

また、葬儀社の紹介業者は供養や清掃の知識を持つスタッフが多く、遺族の気持ちに配慮した丁寧な対応をする傾向があります。さらに、葬儀社を通すことで事前にトラブルが起きにくい業者のみが選ばれるため、安全性を重視したい方にも適しています。このように、信頼性の高い業者を確実に見つけられる点は大きな魅力です。

精神的に不安定な時期を支えてくれるサポート力

葬儀屋へ遺品整理を相談するもう一つの重要なメリットは、精神的に不安定になりやすい時期をサポートしてくれる点です。遺品整理は故人の思い出に触れる作業であるため、悲しみが再び強くなることも珍しくありません。葬儀社の担当者は遺族の心理状態を理解しており、無理のないスケジュール提案や気持ちに寄り添った説明を行ってくれます。

また、感情的な負担を軽くするため、供養や形見分けの相談にも応じてもらえることが多いです。さらに、遺品整理の現場では「何を残し何を手放すか」という判断に迷うことがありますが、葬儀社が提携業者へ適切に伝えてくれるため、遺族が全ての判断を抱え込む必要がありません。このように、精神面でのサポート力は葬儀屋に相談する大きな利点であり、不安な時期に心強い支えとなります。

葬儀屋に依頼するデメリットと注意点

葬儀屋に遺品整理を相談すると安心感はありますが、専門業者に直接依頼する場合と比べて注意すべき点もあります。費用面やサービス内容の違い、情報伝達のズレなどを理解したうえで検討することが大切です。

専門業者より費用が高くなる場合がある

葬儀屋へ遺品整理を依頼すると、専門業者に直接依頼するより費用が高くなる可能性があります。葬儀社は提携業者を手配する立場であり、紹介料や仲介手数料が料金に含まれることが多いためです。特に、遺品の量が多い場合や大型家具・家電の搬出が必要なケースでは、追加費用が上乗せされることもあります。

また、葬儀後の慌ただしい時期は判断力が落ちやすく、見積もりの細かい内訳に気づかないまま契約してしまうこともあります。そのため、費用面のデメリットを避けるためには、葬儀社経由の見積もりと、専門業者に直接依頼した場合の見積もりを必ず比較することが大切です。

比較することで、適正料金かどうかが明確になり、不要な支出を防ぐことができます。このように、費用が割高になる可能性を理解することが、依頼前の重要な判断材料になります。

供養・買取など一部サービスに制限があることがある

葬儀屋に遺品整理を相談する際の注意点として、提供できるサービスに制限がある場合があるという点が挙げられます。葬儀社は遺品整理の専門業者ではないため、供養やお焚き上げ、遺品の買取など、細かなサービスを自社で行っていないことが多いです。

提携業者も対応範囲が決まっている場合があり、「買取はできない」「不用品の種類によっては処分不可」「リユース対応が限定的」などの制約があります。また、合同供養は対応していても個別供養は行っていないなど、希望する供養方法を選べないケースもあります。

こうした制限があることを知らずに依頼してしまうと、「思っていたサービスが受けられなかった」という不満につながりやすくなります。そのため、依頼前には葬儀社と提携業者のサービス範囲を具体的に確認し、自分の希望に合っているかを必ずチェックすることが重要です。

担当者が変わるなど情報伝達のズレが起きやすい

葬儀屋を通して遺品整理を依頼する場合、担当者が複数に分かれることで情報伝達のズレが起こりやすい点にも注意が必要です。葬儀社の担当者と提携業者の現場スタッフが異なるため、伝えたはずの要望や注意点が共有されていないケースがあります。

特に「残してほしい遺品」「処分してはいけない物」「供養したい品物」などが正しく伝わらないと、後悔につながるリスクがあります。また、葬儀社側の担当者が途中で変わると、再度説明が必要になる場合もあります。こうしたズレを防ぐためには、口頭だけでなく書面やメモで希望を整理し、見積もり時に提携業者とも直接話すことが効果的です。

さらに、作業前の立ち会いや確認を徹底することで、トラブルを未然に防ぐことができます。複数の担当者が関わる仕組みを理解したうえで、情報共有の工夫を行うことが安心につながります。

遺品整理の費用相場と料金の見極め方

遺品整理の費用は、間取りや荷物量、作業人数によって大きく変わります。適正価格で依頼するためには、相場を知り、見積書の内訳をしっかり確認することが大切です。料金の仕組みを理解しておくと、不要な出費を防げます。

【間取り別】遺品整理の一般的な料金相場

遺品整理の料金相場は、部屋の広さや荷物の量によって大きく変動します。一般的にはワンルームで3万円〜8万円、1K・1DKで5万円〜12万円程度が目安です。さらに、1LDKでは8万円〜20万円、2LDKでは12万円〜30万円、3LDKになると15万円〜50万円ほどになる場合があります。

このように、間取りが広くなるほど必要な作業員の人数や作業時間が増えるため、料金も上がります。また、荷物が多い場合やゴミ屋敷状態の場合は追加費用がかかり、相場より高額になるケースもあります。

費用を正しく判断するためには、実際の荷物量や作業内容を見てもらったうえで見積もりを取ることが重要です。相場を把握しておくと、極端に安い業者や相場より高い業者を見抜きやすく、適切な選択につながります。

基本料金に含まれる内容と追加料金が発生する条件

遺品整理の費用を理解するためには、基本料金に何が含まれるかを知ることが重要です。一般的な基本料金には、仕分け作業、搬出、トラック積み込み、簡易清掃などが含まれています。しかし、これ以外の作業や特別な条件がある場合は追加料金が発生します。

たとえば、エレベーターがないマンションで階段搬出が必要な場合、2階以上なら追加費用がかかることがあります。また、特殊清掃が必要なケースや、不用品回収だけでなく買取査定も希望する場合、別料金となることが多いです。

他にも、仏壇供養、お焚き上げ、大量の可燃・不燃ゴミの仕分けなど、通常とは異なる作業が必要になると追加費用が発生します。このように、料金を正確に理解するには、基本料金の範囲と追加費用の条件を明確に確認し、後から高額請求されないよう事前の確認が欠かせません。

見積書の内訳で必ずチェックすべき項目

遺品整理を依頼する際、見積書の内容を細かく確認することは非常に重要です。見積書には、作業員の人数、作業時間、処分費用、トラック台数など、料金に影響する項目が含まれています。特にチェックすべきポイントは、「追加料金の可能性がある項目が明記されているか」「処分費用がどのように計算されているか」「供養や特別作業の料金が含まれているか」です。

また、極端に安い見積もりの場合、作業後に高額な追加費用を請求する悪質業者の可能性があるため注意が必要です。さらに、見積書が曖昧な表現で書かれている場合は、後からトラブルになりやすいため、必ず具体的な説明を求めるべきです。これらの項目を確認することで、適正価格かどうかを判断しやすくなり、安心して依頼できる業者選びにつながります。

依頼前に必ず確認すべき3つのポイント

遺品整理を安心して依頼するためには、許可や資格、業者の過去の対応をしっかり確認することが重要です。適切な業者を選ぶためのチェックポイントを把握しておくことで、トラブルを避け、安心して作業を任せられます。

「一般廃棄物収集運搬業許可」を持っているか

遺品整理を依頼する際に最も重要な確認事項の一つが、「一般廃棄物収集運搬業許可」を持っているかどうかです。この許可は市区町村が発行するもので、家庭から出る一般ごみを収集・運搬するために必須の資格です。許可がないまま不用品を回収している業者は違法となり、不法投棄や高額請求などのトラブルを引き起こす可能性があります。

安心して依頼するためには、作業に入る業者がこの許可を持っているか事前に確認することが欠かせません。また、葬儀屋を通す場合でも、実際に作業するのは提携業者のため、許可の有無は必ず直接確認すべきです。

許可番号は自治体の公式サイトで公開されているため、照合することもできます。このように、許可の有無を確認することで、法令を守り適切に処分する業者かどうかを見極められます。

遺品整理士など資格者が在籍しているか

遺品整理を依頼する際には、専門資格を持つスタッフが在籍しているかを確認することも大切です。代表的な資格に「遺品整理士」や「事件現場特殊清掃士」などがあります。これらの資格を持つスタッフは、遺族の気持ちに寄り添った対応や、法律に基づいた適切な仕分け・処分の知識を持っています。

特に遺品整理士は、形見分けの方法や供養の流れ、不用品の適切な処理方法など、現場で必要な判断力を持つため、安心して作業を任せられます。また、資格者が在籍している業者は、教育体制が整っている傾向があり、作業品質も一定のレベルが保たれています。

資格が必須というわけではありませんが、資格者の有無は業者選びの大きな判断材料になります。信頼できる対応を求める方は、資格保持者の人数や担当者が資格を持っているか確認すると安心です。

過去のトラブル事例から分かる悪質業者の特徴

遺品整理を依頼する際には、過去のトラブル事例を知ることで悪質業者を見抜くことができます。よくあるトラブルとして、高額な追加請求、不法投棄、強引な契約などがあります。悪質業者は「見積もりが極端に安い」「見積書の内訳が不明瞭」「事務所の所在地が曖昧」「許可証を提示しない」などの特徴があります。

また、口コミや評判が極端に少ない業者も注意が必要です。トラブル事例を調べる際には、自治体や消費生活センターの公開情報も参考になります。

葬儀屋を通す場合でも、紹介業者が必ず安全とは限らないため、自分でも最低限の情報確認をすることが大切です。過去のトラブル傾向を知っておくことで、危険な業者を避け、安心して遺品整理を任せられる業者を選ぶことにつながります。

葬儀屋へ相談してから作業完了までの流れ

葬儀屋に遺品整理を相談すると、窓口が一本化されるためスムーズに進めやすくなります。相談から作業完了までの流れを理解しておくと、当日の不安が減り、希望に合ったサービスを受けやすくなります。

ステップ1:葬儀社への相談と希望のヒアリング

最初のステップは、葬儀社に遺品整理を相談し、遺族の希望を丁寧にヒアリングしてもらう段階です。この時期は葬儀直後で心身ともに疲れていることが多いため、葬儀社の担当者が希望内容をまとめてくれることは大きな支えになります。ヒアリングでは、「どの範囲を整理したいのか」「残したい遺品・処分したい物」「供養を希望するか」「作業日程の希望」などを細かく確認します。

また、家の状況や遺品の量なども大まかに伝えておくと、次のステップでの見積もりがスムーズになります。この段階で不安な点を相談すると、後のトラブル防止にもつながります。葬儀社は遺族の状況を配慮しながら、適切な提携業者を選定する準備を進めます。ここでしっかり意思を共有しておくことが、満足のいく遺品整理の第一歩となります。

ステップ2:提携業者による訪問見積もり・契約

次のステップは、葬儀社が手配した提携遺品整理業者による訪問見積もりです。実際の部屋の状態や遺品の量を確認することで、正確な料金や作業内容が提示されます。

訪問見積もりでは、仕分けの範囲、搬出経路、必要な作業人数、供養や買取の有無など細かな部分を確認します。見積書が出されたら、料金内訳や追加費用の条件をしっかりチェックすることが重要です。曖昧な部分がある場合は、その場で質問し、納得できるまで説明を受けましょう。

葬儀社経由であっても、契約は提携業者と結ぶ場合が多いため、契約内容は必ず自分の目で確認する必要があります。契約が成立すれば、作業日程の調整が行われ、当日の準備についての案内を受けます。ここでの確認が十分であれば、後の作業がスムーズに進みます。

ステップ3:遺品整理作業・供養・引き渡しまでの流れ

契約後は、実際の遺品整理作業が行われます。当日はスタッフが到着後、作業内容の最終確認を行ってから仕分け・搬出を開始します。遺族が立ち会う場合は「残したい物」「処分する物」を再確認しながら進められるため、安心して任せられます。

また、希望していれば仏壇・遺影・思い出の品などの供養も作業の流れに含まれることがあります。供養は提携寺院で行う場合や、合同供養・個別供養など形式が選べる場合もあります。搬出後は簡易清掃が行われ、部屋を整えた状態で遺族へ引き渡されます。

最後に作業報告書の確認や、買取があれば精算が行われ、作業完了となります。このステップを事前に理解しておくことで、遺品整理当日の流れがイメージしやすくなり、不安を減らすことができます。

まとめ

葬儀屋に遺品整理を相談することは、葬式後の心身の負担を軽くし、信頼できる専門業者につながる安心感という大きなメリットがあります。しかし、費用が高くなる場合やサービス内容に制限があるなど、注意すべき点も存在します。そのため、依頼前には「一般廃棄物収集運搬業許可」の確認や、資格者の在籍、過去のトラブル事例などをしっかり確認することが重要です。

また、相談から作業完了までの流れを理解しておくと、当日の不安を減らしスムーズに進められます。遺品整理は故人と向き合う大切な時間でもあります。信頼できる葬儀社や業者を選び、納得のいく形で進められるよう、準備と情報収集を丁寧に行ってください。

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